仲間りょう×小山ゆうじろう同い年対談

3.作業するふたり

小山
ネームってどこで描いてます?
仲間
喫茶店か家ですね。家だと、部屋の中をぐるぐる歩き回って思いついたら机に戻って描いてまたぐるぐる…というのを50回くらいやると気分悪くなってくる(笑)だから外出て喫茶店とかで気分を変えたくなるんです。
小山
僕は自意識強いから「俺漫画描いてる」というオーラを外で出したくなくて(笑)だからだいたい家ですね。それも姿勢が悪い時ほどネームを思いつきます。あとベッドと机を往復して一回寝てから考えたりもします。
仲間
ネームって眠くなるんですよ。たぶん、ネーム作ってる時って頭の中でキャラたちが会話してるのを何度も巻き戻しては再生して…という繰り返しなんで、だんだんハイになってきて眠くなるんですよ。
小山
忘れちゃうこともありますよね?僕は風呂入ってるときに結構アイディアが浮かぶんですが、素晴らしかったであろうそのアイディアが風呂上がりにタオルで顔拭いたりしてるときに湯気と一緒にどこかへ行っちゃうことがよくある。
仲間
担当と打ち合わせして、家帰る道のりでもう忘れてることもある。打ち合わせで盛り上がった時ほど、「ああ面白かった」って満足して終わっちゃう(笑)どれも漫画家あるあるですね。
小山
アシスタントはどうですか?うちは1人だけ、1日拘束でやってます。
仲間
うちは2人ですね。
小山
ペース合わせてます?アシスタントの来る日までにある程度やっとくみたいな。
仲間
やってます。それがしんどい。2日間泊まりでいるんですけど、2日間自分家に人がいる状況って、いなくなった瞬間にとてつもない徒労感というか「終わったー」みたいな気持ちが強くて。アシスタントを送り出した後は1人で誰もいない部屋でゴロゴロゴローっとしちゃう(笑)作業としては、下書きはアタリ程度にしてその人のセンスに任せることにしてます。その人が思ってたより迫力のある感じにしたら、「それもありかもね」みたいに思います。
小山
打ち合わせはどんな感じですか?
仲間
僕は担当編集がもう3人目だけど、ネタはその時の担当のツボに合わせていくかんじです。だから初代担当のときと今では作るときに考えることが違ってますね。初代は大胆なこと、つきぬけたことをやると笑ってくれたんで、ネタに困ったときは「よし大ゴマだ!」とかやってた。ページ数が7pから11pに変わったとき一回頭がきりかわって、いまの担当になって笑いを整理することが出来て、質が向上していってます。だから個人的に8巻より9巻、9巻より10巻の方が面白いと思える。
小山
7p×2話ずつの掲載のときってキツかったですか?
仲間
いま思えばしんどいかった。オチを二つ考えるってことじゃないですか。だから11pの2話分を考える労力と変わんない。 小山先生は原案の人いるけど、打ち合わせはどうしてるんです?
小山
僕らは、まず原案のイーピャオと僕で打ち合わせしてネタを作って、担当に持っていく。3人で打ち合わせはあんまりしない。だからたまに板バサミが起こって、原案と渾身で作ったネタが意外と担当にウケないことがある。原案の人はあんまり漫画を読んでこなかった人なんで、それが武器な部分もあるんですが、その2人のどっちをとったらいいんだってのはあるんです。けど担当の意見の方が整然と漫画的な正しさをもってるんで、採用することが多そうです。
仲間
なるほど。
小山
うちの担当さんもゲラだから、そんなに打ち合わせが滞ることはないですけどね。自分が全く手応えがない回が多々あったんですけど、それが一番評価高かったりして。「CHILL OUT」とか言ってるだけの回とか、すごく笑うから、「じゃあ俺はウケなくても知らないよ」という気持ちで出したこともあります(笑)
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