「HUNTER✕HUNTER」の冨樫義博と、「東京喰種トーキョーグール」の石田スイによる初の対談が「少年ジャンプ+」で実現! さらに、石田スイが描いたヒソカのストーリーが存在する…!? 世紀の対談を、まずはご覧ください!

── 今回はヒソカの物語ですが、石田先生は「HUNTER×H UNTER」のキャラクターの中ではヒソカが一番お好きなんですか?

 そうですね、中学生の時に漫画の模写を初めてしたのがヒソカだったんです。天空闘技場でバトルしたあと、風呂上りのヒソカが髪を下ろしてるシーン。あれがもう、ものすごくかっこよくて、描かなきゃと思って(笑)。

(『HUNTER×HUNTER』第7巻より)

 オールバックのキャラの髪を下ろすのは、確かに僕も好きです。あの演出は、「湘南爆走族」の主人公の影響で、普段はリーゼントにしているんですけど、その髪を下ろした時の主人公がすごくかっこよくて、絶対自分も漫画にしようと。「幽☆遊☆白書」の幽助もそうです。

── 「HUNTER×HUNTER」のクロロにもそういうシーンがありますよね。

 僕は「東京喰種トーキョーグール」のキャラクターでは、ジューゾーが好きです。僕もヒソカが好きなんですけど、被っているっていうか、ちょっと頭がおかしい感じで、自分を傷つけて喜ぶみたいなところとか。本編の「HUNTER×HUNTER」でも、良い感じに傷ついていきますよ(笑)。

 楽しみです(笑)。今回のネームを描き始めてから、一度描いたものが気に入らなかったり、時には描き出してすぐにダメだな、と思ったりしているうちに、何が面白いのか分からなくなってしまって。深刻に捉えすぎていたんですね。担当さんにも「このままだと漫画が描けなくなるかも」と伝えていました。そうしたら「冨樫先生の才能に触れて、石田さんがそんなことを言うようになるなんて、嬉しい。」みたいなことをおっしゃるんです。「こんなに苦しんでいるのに、何を言っているんだろう」って(笑)。担当さんは自分のことを評価してくれると思うんですけど、今回は本当に味方がいない気持ちになりましたね。

── 担当なりの愛ですよね、多分(笑)。

 確かに、「何が面白いのか分からない状態」っていうのは漫画家として一番恐ろしい状態ですよね。

 そうですね。ずっと霧の中みたいな感じでした。冨樫先生がお作りになられた物語を、二次創作のような形で作ること自体、漫画家として良くないことなんじゃないか、みたいなことまでとにかく考えすぎてしまって。

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