「HUNTER✕HUNTER」の冨樫義博と、「東京喰種トーキョーグール」の石田スイによる初の対談が「少年ジャンプ+」で実現! さらに、石田スイが描いたヒソカのストーリーが存在する…!? 世紀の対談を、まずはご覧ください!

── ネームを考えていた時は、「HUNTER×HUNTER」をめちゃくちゃ読み込まれていましたよね。

 そうですね。ヒソカが登場する全ページに付箋を貼ったり、ヒソカのセリフ中に出てくるトランプのマークに、法則性がないかとか。

 あれは勘でやってますからね(笑)。

 特に決まりはないんですか?

 ほとんどないですね。ただ、ハートはヒソカがお気に入りの人に対して使うみたいな感覚はあると思います。クローバーとダイヤはどうやって使い分けているのか、僕の中でも一切ないですね。

 自分の分析だと、「ダイヤ」はお話が真面目な時に使われることが多いように感じました。「クローバー」は、ヒソカがちょっと思考を巡らせている時とかに使われているような印象があります。

 自分の勘に従ってやっていると、もしかしたらそういう傾向が出ているのかもしれませんね。

 ヒソカは謎の多いキャラクターなので、それを描くことが本当に難しくて。そういったところにもヒントを求めました。

 あの気まぐれ具合をどのくらい出せるかが重要なので、自分の中で「こう動かそう」と思っている時ほど動いてくれなかったりしますね。それよりも開き直って、何も考えない方が勝手に動いてくれるんです。今の本編でのネームもそんな感じで、周囲の環境やバトルの設定だけを与えて、ヒソカの動き自体はキャラクターが動くがままに任せてみると、最後は上手くハジけてくれました。

 そうなんですね、もう想像だけでヒソカがハジけた様子がうかがえます(笑)。

 でも、ちょっとブレーキかけちゃったんだよなぁ。

 あ、そうなんですか?

 彼はもっと行きたがっていたのに、自分の中でブレーキをかけちゃったところがあって。そこは少し心残りですね。

── 冨樫先生は漫画を描いていて、キャラクターをコントロールできない時ってあるんですか?

 キャラクターをコントロールできていない時の方が、漫画は面白くなりますよね。漫画を描く時は、最初におおよそのストーリーを考えているんです。でも実際にキャラクターを描きだすと、そのストーリーラインとはまったく違うセリフをしゃべっちゃうことがあって、そのセリフが「こいつに合ってる!」と思うと、最初に考えていたストーリーは捨てるしかないんです。でも、そういうことが起きた時の方が面白いですよ、やっぱり。

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