『SPY×FAMILY』を愛する皆さん、こんにちは、あるいはこんばんは。等身大アーニャの製作は第2フェイズへと突入。いよいよフィギュア原型の作成です!
先日完成した3Dモデルのデータをプログラムに変換し、専用の機械にセットします。
…すると機械がプログラムに従ってドリルを動かし、パーツごとにアーニャの原型を削り出し始めましたよ!?
なんて便利!しかも精密!…いやぁ、未来ですねぇ!!

すべてのパーツを削り終えたら次は組み立てです。プラモデルみたいで楽しそうですね!
ちなみに髪飾りや制服の刺繍は発泡スチロールだと細工が難しいので、「ケミカルウッド」という固めの素材を使っています。

すべてのパーツを組み上げて、まずはフィギュアの「原型」が完成しました!3Dモデルの設計図と寸分違わない、ばっちりな仕上がりです!!
でも、こちらはあくまで原型。フィギュア本体の完成はまだまだ先みたいですね。

工程はまだまだ終わりません。次はこの原型を使って「型」を作ります。「サイザルアサ」という植物の繊維を混ぜ込んだ特殊な石膏を、先程の原型に被せていきます。
せっかくできたアーニャが見えなくなるのは忍びないですが、これもフィギュア完成のための重要な作業。心を鬼にして塗り固めます!!

ヨルさんの物騒なコメントはともかく、そろそろ石膏が乾いた頃ですね。
早速開いてみると…アーニャの「型」ができています!指先や髪の流れまで原型から写し取られていて、完璧な出来です!!

さらに今回、工場で実際にアーニャを作っている職人の方々にお話を伺いました!
製作者だからこそ言える、等身大アーニャの見どころは!?

フィギュア製作
㈱クラフトン/森本一朗さん・大鐘主丸さん

──等身大アーニャで、特に注目して欲しい部分を教えて下さい。

デジタル製作ならではの細かい装飾が施された、名門イーデン校の制服です。

──等身大アーニャならではの工夫や挑戦はありますか?

目ですね。目は作品によって印象が変わり、立体的・実写的な作品だと「球体」に近く、美少女キャラや平面的な作品では「面」で作った方が良い場合があります。
漫画で読んだアーニャの目の印象は平面的でありつつ、丸みが各所で強調されていると感じたので、フィギュアでは小判型の眼球を入れてみました。

──製作中に気づいたアーニャの魅力があればお聞かせ下さい。

原作をトレースしながら作っていますが、立体になると思った以上に足が小さく、不自然に見えないか不安でした。しかし作っている内に、ちっちゃいアーニャの可愛らしさの要素の一つになっていると気づきました。
大きな頭との絶妙なバランスを大事に仕上げたいと思います。

──漫画のキャラクターを上手く立体化する秘訣はありますか?

2Dの漫画のキャラクターの立体化は、三面図があっても3Dの整合性をとることがとても難しい。なので作中のキャラクターの雰囲気を最優先にして、矛盾する部分は3D化する中で辻褄を合わせていきます。

──大型フィギュアの製作で一番のやりがいは何ですか?

展示されてお客さんに喜ばれると嬉しいですね。ネットの評判を見るのは怖いですが^^;

──『SPY×FAMILY』の感想と好きなキャラクターをお聞かせ下さい。

ただのスパイ物コメディじゃなく、まさかのイクメン漫画!とても面白いです。
好きなキャラクターはやはりアーニャですね。心を読むというすごい超能力を持ちながら、子供らしい無邪気な使い方で予想外の方向に周りを巻き込んでいくところが楽しいです。

──フィギュアを楽しみにしている読者へ一言お願いします。

等身大アーニャ、可愛いと思ったら一緒に「いいジャン!」して下さいね!

原型、「型」と着々と進む工程。次はこの型に素材を流し込んで最終フェイズへ突入!!
来週、アーニャのフィギュア本体が降臨する…!?
ご期待下さい!!