ルキアの処刑の刻時が迫る中、藍染殺害に関しての怪情報が尸魂界を駆け巡った。藍染を尊敬し、慕い、藍染の下で副隊長として仕えていた雛森は、その怪情報によって、藍染殺害の真犯人は雛森の幼馴染の日番谷だと信じ、日番谷に刃を向ける決心をする。日番谷は藍染殺害の真犯人は市丸ギンと確信しており、雛森は市丸の策略にかけられ、あやめられるのではと危惧した日番谷は、市丸討伐に動く。混迷の中に陥った雛森は動揺しながらも、生きているはずもない藍染の姿を見つける。それは紛れもない藍染であり、安堵に包まれた刹那、藍染が雛森に手をかける。藍染殺害は全て藍染自身が自らの斬魄刀、鏡花水月を用いて仕組んだ策略であり、旅禍である一護の侵入の混乱を利用して、尸魂界での謀反を画策していたのであった。

 一方、卍解を会得した一護は、双殛と呼ばれる処刑装置を破壊しルキアの救出に成功する。その先に立ちはだかるのは三度対峙する朽木白哉。四大貴族の一つ、朽木家当主である白哉との戦いはまさに死闘であり、一護の卍解・天鎖斬月を駆使して漸く勝利する。

 そして、今回の尸魂界の混乱の張本人、藍染と、共に尸魂界を裏切った市丸、東仙が現れる。藍染の目的とは、処刑される予定であったルキアの体内に隠された崩玉を手に入れ、死神の虚化を実現し、全ての世界を支配することであった。ルキアの体内から崩玉を抜き取った藍染は、手を組んだ虚の反膜によって、虚圏へと去っていった…。

【崩玉】浦原喜助が作り出した。これにより死神と虚の能力の融合が可能となる危険な物質。
【藍染惣右介】五番隊隊長。殺害されたかと思われたが、全て自らの謀反の為の策略であった。
【朽木白哉】六番隊隊長。四大貴族の一つ、朽木家二十八代当主。朽木ルキアの義理の兄でもある。