元週刊少年ジャンプ編集者が
漫画家から学んだことを書いていく




2019-10-11

第5回 漫画編集者目線で、面白い読切漫画を分解してみる
〜尾田栄一郎先生『MONSTERS』の場合〜



『ONE PIECE』の尾田先生の描いた短編読切で、みなさんが真っ先に思い出せるのはどれでしょう。




たぶん、ワンピの原型である『ROMANCE DAWN』が上がると思います。が、サイトウは『MONSTERS』がそれに匹敵するくらい面白いと思っているので、全力で分析してみました。




『MONSTERS』は、『WANTED! 尾田栄一郎短編集』に収録されています。



ちなみに、ここからは尾田先生のチェック無し、サイトウの独断と偏見だけで書いていきます!

2019-09-27

第4回 キャラは無理して一人で立てなくていい〜「●●●」を使えばキャラは立つ〜



前回、「キャラを複数出すことであるモノが生まれる」と書きました。あるものとは?



ズバリ、「関係性」です。




漫画に限らず、エンタメの世界では「魅力的なキャラを作る」ことを至上命題とするものが多いです。特に主人公。少年ジャンプも例外ではありません。が、主人公1人だけを描いて魅力的なキャラに仕立てるのは、すげー難易度高いです。(もちろん、一人で動きまくる圧倒的な主人公を描ける作家さんもいます)


なので、プロの作家さんは「主人公を生み出す」と「他のキャラとどう組み合わせるか」をセットで考える人が多かったです。前回書いたように、ストーリー展開上最低限必要なキャラ数と、ストーリーを「面白く」見せていくキャラ数が一緒とは、必ずしも限らないのです。作品(企画)に最適なキャラ数を模索し、そしてキャラ同士がどんな「関係」なのか&どんな「感情」が向いているのか、「組み合わせ」を一緒に考えるクセをつけることをお勧めします。
これは新人作家さんにはだまされたと思ってトライしてほしい、超・使えるテクニックです。



たとえば「僕のヒーローアカデミア」で見てみましょう。
主人公・デクだけを抜き出すと…




一度は感じたことはありませんか?
「『ドラゴンボール』って、いつも敵が二人で出てくるな」って。



天津飯&餃子、ベジータ&ナッパ、19号&20号、17号&18号…








サイトウは昔から気になってたのですが、漫画編集者になってしばらくしてから、その理由に気づきました。 実は漫画テクニック的にめちゃ使えて、かつ非常に取り入れやすい理由だったので、新人作家さんも真似してみることをオススメします。



さて、その理由とは何か。






「僕のヒーローアカデミア」は、
「あるテクニック」を使うようにしたことで劇的に読みやすくなっています。






こんにちは。集英社の齊藤です。

このブログでは、 「少年ジャンプの編集者はこんな漫画技術を新人作家さんに伝えています。 もっと聞きたくなったらぜひ投稿&持ち込みしてください」ってな話、しかも可能なかぎり「具体的で」「すぐ使える」漫画技術を中心に書いていくブログです。



前回、「絵とセリフを一致させること」が漫画のわかりやすさにつながる、という話をしました。 そしてもう一つ、新人作家さんがやりがちで、でも知っていれば読みやすくできるポイントがあります。



それはなにか?

堀越耕平先生「僕のヒーローアカデミア」1巻と最新巻を例に見ていきましょう。








この「こち亀」のページには「あるテクニック」が見事に駆使されています。

なにがどうスゴいか…わかりますか?






はじめましてこんにちは。
集英社キャラクタービジネス室副室長の齊藤と申します。2005年に集英社に入社して14年半ほど週刊少年ジャンプ編集部在籍し、昨年末に異動するまで30本ほどの漫画を担当しました。

このブログでは、新人漫画家さん向けに「編集者はこんなことを新人さんに伝えているよ」、ってな話、精神論ではなく可能なかぎり「具体的で」「すぐ使える」漫画技術を書いていきます。